労働環境の実態を把握しておこう

介護業界は、ずっと以前から「労働時間が長い」「労働環境がよくない」と言われ続けてきました。介護職初心者研修の資格をとって、これから介護業界で働こうとする人は1回ぐらいは「介護職は大変だ」と聞かされた事があるでしょう。しかし、介護職で働く人の労働環境は年々改善されています。特に現代ではサービス残業や長期にわたって休日がとれないなどがあれば、すぐに厚生労働省からの指導がはいります。労働者は、労基法に詳しくなって自分で自分を守らなくてはいけません。

厚生労働省がまとめた令和2年度の調査によると、現役の介護職員は不満をあげる点として労働時間や休日に関してはあまり不満に思っておらず、約60%が給与が安い事をあげています。2016年の大幅な介護制度の見直しが行われてから介護職の離職率は一般の企業とほぼ同じになりました。つまり労働基準法に基づく条件が厳しくなり、環境問題は積極的に改善されてきているのです。給与に関して、一般企業よりも年間約100万円ほどの差があると指摘されています。労働時間はほぼ問題解決されていても収入面が問題です。施設の中では、国の制度をうまく利用し従業員のベースアップを図っている所もあります。このあたりは施設というより運営者の経営手腕によって変わってきます。自治体とうまく連携して制度や法律をうまく活用できている施設ならば、介護職の労働環境は少しずつではありますが改善されてきているのです。これからのさらなる規定の変更で労働環境は必ずよくなっていきます。